広島市長         松井一實様

広島市教育委員会教育長  尾形完治様        

                                             クローバーの会(発達障害児を持つ親の会)                                                        代  表    村  主  裕  子

要  望  項  目

1. 通級指導教室を全ての小・中学校に設置してください。

  「17文科初第1178号」を受け,広島市の通常学級に在籍している発達障がいAD/HD

  LD自閉症)のある児童・生徒が,各個人のニーズに適した通級による指導を受けられるよう

 に,整備・拡充を行ってください。

  通級による指導教室の名称を,現在の通級指導教室(言語障害)は通級指導教室(LD・言語障害),通級指導教室(情緒障害)は通級指導教室(ADHD・自閉症)に変更し、全ての通級指導教室で発達障がい児の受け入れを行っていることを明示してください。

  また、平成29年4月から、広島県から広島市に事務権限の委譲が行われるのに伴い、専門的な指導のできる教員を早急に養成し、すべての小中学校に通級指導教室を設置してください。

同時に、幼児対象の通級指導教室を新設してください。

就学時相談時に、保護者に対して通級指導教室を紹介すると同時に、希望があれば見学を認めてください。

見学を認めないという現在の方針を維持されるのであれば、紹介ビデオを作成し、親が必要とす

る情報を保証してください。

 

2.子どもの多様性を認め、温かく包む学校教育を行ってください。

  発達障がいを持つ子どもの多くは、通常学級に在籍し、その数はクラスの3割近く存在すると推

測されます。

  最近、クローバーの会において、今まではあまり見られなかったタイプの発達障がいの子どもたちが、登校渋りや不登校になるケースが増えています。

予防的生活指導の名のもとに、給食の食べ方や挨拶から掃除の仕方まで、細かく決まりが設けられるなど行動のマニュアル化が進み、規範性を育て学力向上を図る教育が行われています。

   子どもたちは、自由にできるのんびりした時間や環境が失われつつある学校で、息苦しさに耐えながら希薄な人間関係につぶされまいと必死に頑張っています。

  特に、本人の意思とは関係なく、じっとしていられない、集中や集団が苦手、その場の雰囲気が読めないなどの特性を持つ発達障がい児は、真っ先に不適合を起こします。

多様性を認め子どもがいろいろな場で活躍できる柔軟な学校教育を行って、発達段階の子どもたちが失敗しても間違っても大丈夫と思える教育を進めてください。

3. 発達障がいのある児童・生徒の不登校対策に優先的に取り組んでくだ

  さい。

    発達障がいAD/HDLD・自閉症)のある児童・生徒の不登校は,不適切な対応や配慮不足による二次障害として起きていることを前提に,特別支援教育の一環として専門的対応をしてください。

  現在各中学校区に配置されているスクールカウンセラーは,発達障がいについての専門知識を持った人を任命してください。また,専門性を高める研修等を行ってください。

また、各中学校区にスクールーソシャルワーカーを配置してください。

今後すべての小中学校に、スクールカウンセラーやスクールーソシャルワーカーの配置が計画されていることを鑑み、前倒しで実施され、各校のふれあい広場に位置づけ、ふれあい担当者だけでなく、学校長を始め、担任や各教科担当者が連携を取って児童・生徒を支える体制づくりを進めてください。

  「ふれあい教室」は現在の3か所から各区に設置し、発達障がいのある児童・生徒に専門的な対応ができる教諭を配置してください。

また、「ふれあい教室」は明るく開放的な施設に設け、同じ場所に相談部門や引きこもり支援センターなど関連する機関を集め、総合的な対応ができるようにしてください。

各学校で教室に入れないがふれあい広場等に登校できる児童・生徒に対しては,所属の通常教室に入れたり学校行事に参加させたりすることを目的にしないでください。

  不登校の子どもの状態が多様であることを考慮し、家庭訪問を義務付けたり、無理に子どもと面会したりすることのないよう、教育委員会は学校に対して報告を求めないでください。

4.発達障がい児への特別支援が当たり前の学校にしてください。

  発達障がいという言葉が広く知られてきているにもかかわらず、最近、学校間の対応のバラつきが大きくなっています。

特別支援教育とは名ばかりに、わが子の発達障がいの特性の理解と手立てをもとめて学校に出向く保護者に、特別対応はできないと話を聞こうとしない風潮が見られます。

発達障がいを持つ子どもは、特別な配慮をしてもらって初めて、障害のない子と同じスタートラインに立てることを、全教職員が理解するための研修をしっかり行うとともに、保護者の相談窓口を複数設けてきめ細かい対応をしてください。

個々の発達障がい児について、専門家のアドバイスの基に、校内委員会でどのような支援をするかについて具体的な指導計画を立て、全教職員、保護者、関係者がその内容を共有できるようにしてください。

巡回相談員だけでなく、子ども療育センターの保育士や広島大学にこにこルーム心理士など、該当児の関係者との連携を、校長判断で必要な回数だけ何回でも(最低でも月1回)行えることを周知徹底してください。

特に定期テスト時や学力テストに、発達障がいを持つ子どもが本来の能力を発揮できるよう、個別の対応(書字や読字困難な生徒への時間延長、書字困難な生徒に対してキーボードの使用、読字困難な生徒に音声読み上げ、音韻認識や聴覚的情報記憶が困難な生徒には聴覚障害と同様の代替措置、聴覚過敏のある生徒の別室試験、空間認知や視知覚に困難がある生徒には問題と解答を同一用紙に)を義務付けてください。

また、学校からの要請とは別に、発達障がいのある児童・生徒の発見を目的とした専門家による巡回指導を実施してください。

5. 公立高校入試の特別措置と中学校の定期テストにおける配慮と,

特別支援学級在籍の児童や生徒の内申書作成の周知徹底を図ってください。

  公立高校入学試験の際に,発達障がいAD/HDLD・自閉症)のある生徒も特別措置ができること,また,特別支援学級在籍の児童や生徒に対して通常学級と同じ内申書の作成ができることについて,全ての小中高等学校の教職員全員と保護者に周知徹底させるための措置(全教職員対象の研修伝達や、入学式等での保護者への説明や市民広報や学校便り等の活用)を行ってください。

  同様に,中学校や高等学校の定期テストにおいても同じ措置ができることを各中学校の教職員全員と全保護者に周知徹底してください。

各学校がスムーズに取り組めるよう,全国で実施されている配慮の事例などについての研修会を実施してください。

      

6. 行政による就学時相談を改善してください。

   相談員は,発達障がいについて専門知識を持っている人を任命してください。

WISC―ⅣやDN―CASなどの特性をみる検査を行い,保護者への説明時には、今後の就学時相談の取り組みの全容を示し,検査結果のデータをきちんと渡して説明してください。

また,発達障がいの状態を正確に把握したうえで就学判断を行い,保護者の願いや不安に丁寧に答えながら協議を進める相談活動をしてください。その中で,保育園・幼稚園の先生,相談員,保護者が一堂に会して話をする場を設けてください。

   「通級による指導」について,保護者に周知徹底してください。

7. 発達障がい児・者のライフサイクルに関係する部署の連携し、総合的

  なビジョンを示してください。

   市教育委員会は,子ども未来局や健康福祉局等,発達障がいを扱う関係部局と連携を取ってください。

その為の,組織を作り,発達障害者支援法をどのように具体化するのか,ビジョンを具体的に明らかにしてください。

    特に,市教育委員会は,広島市に在住する発達障がいのある幼児・児童・生徒の保育・教育を行うために,施設・設備の新増設や,マンパワーの養成などの具体的な中長期計画を作成し,実施してください。

   ・発達障がいのある子どもたちに対する多様な教育形態(20人学級,リソースルーム,通級

  よる指導,TTによる授業など)

   ・不登校対策と発達障がいのある生徒を対象に,ゆったりした教育過程を持つ中高一貫校の新設

   ・学校になじめない発達障がいを持つ子どものための教育(訪問指導,衛星授業,DVD等の貸し出しなど)

   ・高等養護学校の新設と発達障がい児コースの設置





【発言内容】

私の子どもは、小学校1年生になる広汎性発達障害です。

母親である私自身も、発達障害の特性がある程度あると自覚しており、社会になじめず、つらい思いを多くして参りました。

自分なりに特性を学び、対処のノウハウを覚えることで、生きていくことは10年前に比べて格段に楽になりました。

こうした自分の経緯があるからこそ、もっと幼いころから適切な支援を受けることが出来れば・・・と思う気持ちが強くあります。

発達障害への対応は、早期発見が大きなカギとなります。専門的知識の高い指導者、指導方法の研究に基づく療育や教育の早期開始により、成果はより精度の高いものになるはずです。

ぜひ、特別支援の充実により、一定の確率を持って現れる発達障害者の可能性を大きく伸ばせる体制を確立していただけるよう、お願いしたいと思います。

始めに、療育を必要とされる子どもたちの発見についてです。

発達障害の程度や傾向により、1歳児半や3歳児検診、5歳児相談、小学校入学時に行われるスクリーニングにひっかからないケースが多く見られます。

早期の療育が効果的とされる発達障害において、精度を高めたもっと丁寧なスクリーニングが行われることで、確実に多くの子どもの早期発見につながると思います。

その為にも、保健師さんなど乳幼児に接する業務の方々には、もっと発達障害に関する知識を深めてアプローチしていただきたいと思います。

5歳児検診を実施し、早期の発見のための精度向上を目指してください。

2番目に、全ての小中学校に通級指導教室の設置をしてください。

広島市で、療育もしくは、療育に基づく教育等が受けられるのは、就学してからでは、支援学校、支援学級、通級指導教室、放課後等ディサービスと把握しています。

知的遅れのない発達障害を抱える児童の場合、ごく少数の子どもが週1回程度通級指導教室に通っているくらいで、あとは学校内の友達や担任とのかかわりから学ぶだけです。

現在の学校は、定型児(障害を持たない子)のための教育で、発達障害の子は、学習面や対人面について、学びにくく吸収しにくい特性を持っています。

画一した教え方や決まりなどを止めて、個性や特性に応じてやり方も、色々な選択肢から選べるようにしていただき、発達障害児の教育の機会を奪わないでください。

通級指導教室は、発達障害児の数に比べて、設置数があまりにも少ない現状です。

すべての小中学校に通級指導教室を設置し、特性に応じた教育が受けられるようにしてください。

団塊世代の退職教員が多数おられると聞いています。その辺のリソースを生かして、通級指導教室の数や規模の拡大を早急に図ってください。

3番目に療育を受けられる施設と言える放課後等ディサービスへの充実と、公的モデルについてのお願いです。

現在、広島市には100を大きく越える放課後等ディサービスがあると聞いています。

しかし、適切で高品質な療育のサービスを行っている施設は、ほとんどありません。

放課後等ディサービスを利用する人は増えていますが、広島市は学習支援を認めておられません。

また、内容もまちまちで、親にとって満足のいく場所はほとんどありません。

民間サービスが手本と出来る、例えば、ケアマネージャーの配置、学習支援や、ソーシャル・スキル・トレーニングなどに基づいたプログラムを持ったハイレベルな療育を提供できる施設を、公的に設置してください。ちょっとして適切な支援がないために、多くの発達障害児が学校教育からこぼれているので、学習等のサポートを確実にしていただきたいと思います。以上よろしくお願いします。

私は兵庫県から転入して来ました。

広島でびっくりしたことは、一つは、発達障害に関することで、まずどこへ何をお願いしていけばいいのか分からないことと、もう一つは、発達障害児を受け入れる通級指導教室がものすごく少ないことです。

発達障害児に対して必要な支援をして行こうという姿勢が、ほとんどないのではないかと思ったくらいです。

まず、私は一つの施設で、発達障害に関するすべてを相談できることが、本当に必要だと思います。

療育はここ、手帳はここ、病院はここ・・・とばらばらでは、本当の子どもの姿を見て頂けないのではないでしょうか。

すべての相談をする施設としては、発達障害者支援センターが一番適していると思います。

発達障害者支援センターを大幅拡充して、発達障害が発見されたときから、医療、療育、教育、生活、就労など子どもも大人もすべて、そこに行けばよりよい解決策が得られるようにしてください。

子どもは、兵庫県では通級指導教室に通いながら、普通クラスでやってきました。

広島に来て、普通クラスの授業だけになり、「通級の先生は?」と何度も聞いてきます。

子どもは通級指導教室を心のよりどころとして、気持ちのコントロールが出来ないとき、クールダウンする場所として利用するなど、本当に助かっていました。

だから、通級指導教室に通えないことに本当に困っています。

通級指導教室で特性に合った指導を受けることで、ちょっと変わっているけど普通の子だよねと受け止められてきたのに・・・残念でたまりません。

広島では通級指導教室の存在そのものを知らない人が、残念ながら少なくありません。

発達障害児は、どこで特性に合わせた専門的な療育や教育を受ければよいのでしょうか。

発達障害専門の塾がないこともびっくりしています。

行政の人は、通級指導教室の普及に、もっと力を入れてほしいと思います。

すべての小・中学校に通級指導教室を置いてほしいです。

そして、情緒障害の通級指導教室だけでなく、現在あるすべての通級指導教室に、積極的に発達障害の子どもを受け入れるように一刻も早くしてください。

強くお願いいたします。    

娘は現在高校1年生で市立高校に通っています。

娘は幼い時、迷子によくなったり高い所から飛び降りたり、まるで男の子のようでした。

幼稚園に入り、いつのまにか自転車にころなしで乗れたり、水を怖がらなかったため深いプールに飛び込んだりして、ますます活発になりました。

その反面、よく転んで怪我も多くて、何度も外科に通いました。

友達も少なく一人で遊ぶ変わった子でした。

小学校に入学しても、友達は少なく、物忘れも多く、ランドセル・体操服・教科書など、とにかくよく忘れ、制服を反対に着たりボタンを掛け間違えたりして、男子からからかわれるようになりました。

3年生の時からいじめが始まり、私もいよいよ変だと思い、スクールカウンセラーさんや先生に相談しましたが、「それは個性だから、大丈夫。」と言われ様子を見ていました。

しかし、いじめはずっと続いていて、その度に先生に相談しましたが、いじめた子が謝って、また暫くするといじめられていたようです。

児童相談所やいじめ電話相談にも連絡しましたが、「先生やスクールカウンセラーに相談してください。」と言われ、結局中3までいじめは続きました。

本人の希望で中3の時病院に行き、そこで初めて発達障害と分かり、もっと早く知っていれば苦しまなくて済んだのではと思いました。

早期発見はとても大切です。5歳児検診の実施をお願いします。

保育所や幼稚園や小学校低学年で発見するためにも、教員やスクールカウンセラーの発達障害についての研修の強化がすごく必要です。そして、発達障害を持つ子への指導や教育の仕方を適切に行ってください。

各学校に発達障害を発見できる人、できれば、ソーシャルスクールワーカーさんを配置してください。

又、発達障害を診断してくれる病院が少なく、予約から診察までの待ち時間が数ヶ月かかり、いまだに娘も納得のいく病院に通えていません。

市立病院の小児科や精神科、心療内科であればどこでも、発達障害の診断が受けられ、適切な治療を受けられるようにしてください。

親も子もいじめられていることの相談ができる場所がなく、対応に困ります。

いじめ問題と発達障害は関係があると思います。

まず、小学校の子どもたちに発達障害の特性を解ってもらえる機会があれば、いじめが少なくなるのではないかと期待しています。

いじめをなくすために、予防的生徒指導とか生徒指導管理規定とか言われる決まりや、それにも続く行動の仕方を子どもたちに押し付けるのではなく、いろんな人や考えがあって当たり前、失敗して当たり前、みんな違ってみんないいと思える学校にしてください。

そして、いじめを相談したとき、児童相談所や電話相談などでは通り一遍の対応ではなく、直接学校に出向き、先生やスクールカウンセラーと相談し、必要によっては病院などの関係機関とも連携しながら、根本的に解決できるように、関係の場所で仕組みを作ってください。

親や子どもの悩み相談ができる病院や発達障害者支援センターにするために、新しい部署の新設やスタッフを増やしてください。

よろしくお願いいたします。

小学生の長男と幼稚園年長の長女を持つ母親です。

年長の子どもの就学相談で、通級指導教室の見学をお願いしましたが、断られてしまいました。

詳しい内容も教えていただけず、通級指導教室は入るのが難しいという説明だけでした。

長女の入学先を、通級指導教室に通わせながら普通学級を選択肢の一つと考えていましたので、見学できないことに驚きました。

ことばの教室に通う他のお母さんから、通級指導教室の先生は、「午前中授業が少ないみたいで暇そうよ。」と聞きました。

個別の支援を必要としている発達障害を持つ子どもは、たくさんいます。

校内にあれば、午前中でも、通級できるはずです。

すべての小中学校に通級指導教室を作ってください。

そして、情緒障害だけではなく、言語教室にも、もっと柔軟な受け入れをお願いしたいと思います。

また、長男は就学時相談を受けた時、知能検査を受けましたが、その結果をいただきたいと希望しましたが、いただけませんでした。

子どもに関することなのに、なぜ親に情報がいただけないのか、不思議で納得がいきませんでした。

少なくとも、子ども療育センターであれば、検査結果は渡してくださいますし、それを見ながら説明もしていただけます。

検査だけして、それをもとに就学指導されるのですから、親に丁寧に説明すべきです。

次に、療育を受ける体制を充実させてほしいと思います。

受診できる医療機関が少なすぎます。また、診断できる医師も少なすぎます。

そのため、希望しただけ受診できる機会はありません。本当に、待って待ってようやく見てもらえるといった状況です。

作業療法士や言語聴覚士など、専門職の人員が少なく、訓練を受けたいと思っても受け入れていただけません。

子ども療育センターの外来教室は、前期・後期とありますが、抽選でないと入級できず、利用したい人すべてが利用できないのはおかしいと思います。

希望するすべての人が、半年と限定するのではなく、子どもの状態により必要な期間、訓練を受けられるような体制作りをお願いします。

放課後等児童ディサービスがたくさんできていますが、レベルの面でも体制の面でも、公的な機関には遠く及びません。

また、広島市は学習支援が認められていません。

ぜひ、広島市も放課後等児童ディサービス、学習支援ができるようにしてください。

そして、子ども療育センターを充実してください。

また、医療・教育・福祉の連携が円滑にできる体制を作ってください。

学校は閉鎖的で、独自の方針で取り組まれているという印象です。

放課後等児童ディサービスの先生が、学校見学をお願いされても、なかなか快く受け入れていただけない学校が多いです。

子どもは、家庭や学校や放課後等児童ディサービスなどで一日を過ごします。また、必要に応じて医療機関を受診し、色々なアドバイスをいただきます。

同じ子どもに、行くところによって、それぞれ違う目的で違う取り組みを行うことは、子どもも混乱しますし効果もなかなか望めません。

それぞれの機関が連携して、一人の子どもに取り組んでいただけるよう、学校が中心になって体制作りを行ってください。

そして、親もそのメンバーに加えてください。    よろしくお願いします。

私の息子は、小学校5年生で、発達障害があって年少より子ども療育センターに通っています。

場面の空気が読めず、自分の言いたいことは、相手が嫌がっていようが最後まで言わないと気がすみません。

言葉を選ばず思ったことをそのまま言ってしまうので、周りの人とトラブルを起こしやすいです。

学校や放課後等児童ディサービスなどで、いろんな人とかかわって、コミュニケーションが上手に取れるようになってほしいし、親は先に死んでしまい、ずっと一緒には生きられませんから、自立に向けての力をつけてほしいと願っています。

今、息子はいじめを受けているようで、友達関係に悩み、担任の先生や校内の先生に相談しているようですが、うまくいかないし全く改善されないと日々口にします。

今の学校には、ゆとりがないように感じます。

先日も、同じ学校のお母さんから、クラスにいることが苦しくなって我慢できなくなったこどもが、ふれあい教室に助けを求めに行ったら、教室の対象の子どもではないから来てはいけないと教室に追い返されたと聞きました。

規則や決まりがあるのでしょうが、助けを求めている子どもを優しく包み込むような雰囲気はないのでしょうか。

余りにもぎすぎすしていて、親も気楽に話が出来ない雰囲気です。

生徒指導管理規則など、いじめや不登校を出さないための取り組みがされていると聞いていますが、決まりで子どもの行動をしばっては、かえっていじめや不登校になる子が増えるだけです。

学校には色々な子どもがいます。

一人ひとりの子どもが違うのは当たり前だから、失敗や過ちを許しあって、皆の良い点を認め合える暖かい学校の雰囲気を作っていただきたいと思います。

そうすれば、ちょっと変わった子どもと言われる発達障害を持つ子どもも、少しは楽しく学校に行くことが出来ると思います。

教育委員会の方には、そういう学校づくりを進めていただきたいと思います。

また、子どもは色々な場所で生活していますから、学校や子ども療育センター、放課後等児童ディサービスの連携をとって、一人の発達障害を持つ子どもに同じ目標ややり方で取り組んでいただけるようお願いします。

今までお願いしてもなかなか連携をとっていただけませんが、そんなに難しいことなのでしょうか?

教育委員会が中心になっていただいて、各学校に関係者が集う場を作るように取り組んでいただくことを強くお願いします。

社会に出るまで、まだ先は長いです。

しかし、子どもに力をつけるためには、少しの時間も無駄にしたくありません。

早急に取り組んでいただくよう、よろしくお願いいたします 

子どもはこの春中学生になり、毎日大変な思いをしながら学校に通っています。

日々の宿題や提出物がとても多く、本人はちゃんと出したと言うけど出ていなかったり、プリント類は紛失することが多く、ノートも板書を写し切れていなかったり白紙のままだったりしています。

定期テスト前は、付きっきりでテスト勉強や提出物の仕上げなどを行っていますが、十分できず、高校受験の内伸点は悪い評価になると覚悟しています。

発達障害を持つ子どもは、見通しを持って、計画的に提出物の作成をすることや、テスト勉強をすることが苦手です。

どのタイミングで、ノートに板書を写したらよいかも分かりません。

ある時はノートに写さないとしかられ、ある時は写してはいけないと叱られ、いったいどうしたらよいのかと戸惑っているのです。

入学当初に、学校で、具体的にどうすればよいかを、時間をとってガイダンスするなり、実際の場面で教えてやるなりしてやってください。

こんな時はどうするといったやり方がはっきりしていると、うまくできることが多いのです。

個別に心を開いて相談できる先生と部屋があれば、うまくできないときの相談ができて、自分の力でやれるようになるはずです。

中学校のスクールカウンセラーさんに気軽に相談できる様なシステムにしてください。

そして、スクールカウンセラーさんが、的確にサポートしていただけるよう、発達障害や学校のことについて、しっかり研修していただきたいです。

中学校の定期テストや高校受験で、発達障害に対する配慮ができることを、ぜひ、先生や親に徹底して宣伝してください。

子どもの成長につれ、さまざまな課題が出てきます。

子ども療育センターでの療育の必要性を痛感しています。

ぜひ、光町、西部、北部の子ども療育センターでの療育を18歳まで引き上げてください。

また、小中学校には特別支援学級がありますが、高校にはありません。

高校に通級指導教室や特別支援学級を設けていただくか、発達障害コースを作っていただきたいと思います。

子どもは、精神障害者保健福祉手帳を持っています。

就職した時や公共の場を利用する時など、発達障害の明記があれば、より適切に理解していただけると思います。

手帳の備考欄に発達障害を明記するようにしてください。

よろしくお願いします。  

小6の子どもを持つ親です。

中学校進学に向けて、色々相談させていただいた中で感じたことをお伝えしたいと思います。

子どもは小学校を普通級で過ごしましたが、大きな集団では萎縮してしまい、考えたり話したりすることが出来なくなります。

また、通り一遍等の速いペースの授業では、内容を理解することが難しく、分らないことを自分から

いうこともできません。

 それで、特別支援学級への進学を決め、何校か見せていただいたのですが、支援学級の取り組みにとてもばらつきがあるように感じました。

 特別支援学級でも、高校進学に向けたサポートをしてくれている学級と取り組みのない学級がありました。

また、他害傾向のあるお子さんがいたり不登校気味の子どもさんがいたり、さまざまなタイプの子どもさんがいるために、授業に支障が出て学級崩壊気味のところもありました。

担任の先生方はそれぞれ一生懸命に対応しておられましたが、ある先生がおっしゃった「もっと個々に対応してやりたいのに、この人数ではそれが不可能なんです。」という一言が印象に残りました。

本当に千差万別といった状況でした。

教育委員会の方からは、これまでも懇談会の場で、特別支援学級にいても高校進学が出来るという方針や、子どもたちへの対応の仕方についてのお話を伺ってきましたが、現場がそれに追いついていないと感じました。

特別支援学級からの高校受験について、すべての学校で取り組まれるようにしてください。

そして、その方法についても、各中学校に徹底してください。

また、保護者に対して、高校受験のとき特性に対する配慮が出来ることや、特別支援学級にいても高校受験が出来ることを知らせてください。

発達障害を有する人は6%以上にも上ると言います。

これらの人を納税者にしていくか生活保護者にしていくかは、特別支援教育そのものにかかっていると思います。

特別支援学級をタイプ別に分け、アメリカのリソースルームのような、発達障害だけの特別支援学級を作るとか、通級指導教室をすべての学校に設置するなど、一層の教育の充実を望みます。 

子どもは、現在不登校です。

学校に発達障害を持つ子どもが増えているのに、先生たちの知識や理解が少なく、辛い体験をしている子どもが数多くいます。

私の子どもの場合、急にお休みが増え、不登校気味になったとき、担任の先生や校長・教頭先生に伝えたことが、それ以外の例えば保健室の先生等に全く伝わっておらず、状況や理由を把握されていませんでした。

状態が深刻化する前に学年の先生や学校全体で、問題を共有して話し合い、取り組みを行っていただきたかったです。

今の学校は、昔のように、担任の先生だけでなく、担任団や学校全体での話し合いがないように感じます。

問題を抱えた子どもに、皆で取り組んでいこうという熱意が伝わってきません。

知り合いの先生に聞いたら、忙しくて学年会などは連絡だけがやっとで、子どものことをじっくり話し合う時間はないと話され、唖然としました。

また、問題があると、自分の学級経営が上手くいかない指導力のない先生と見なされるから、腹を割って困っていることや悩みなどを会議で話せないとも言われました。

こんなことでは、不登校の子どもが増えるばかりです。

教育委員会は、先生たちの仕事を減らして、悩んだり困ったりしている先生を、学年や学校全体で支える体制を作り、子どもに関する話し合いがしっかりできよう、時間を確保してください。

また、発達障害について、積極的に学ばれている先生もいらっしゃるとは思いますが、多くの先生は知識や理解が不足しています。

定期的に学べる機会を作り、受講を全員に義務付けてください。

教育委員会が主催される「発達障害者家族の集い」に親の率直な意見が出るようにしていただき、先生方全員に聞いていただけるようにしてください。

また、登校しぶりや不登校になった時に相談できる場所が、余りにも少ないです。

スクールカウンセラーさんは専門知識に欠け、悩み事や困りごとを相談しても、お返事や解決策を教えていただけることはありません。

知り合いのお母さんは、初めて訪れたスクールカウンセラーさんに、次回の予約をお願いしたところ、理由も言われずに断られてしまい、途方にくれたそうです。

残念です。

ぜひ、スクールカウンセラーさんの研修を急いで行ってください。

不登校になった子には、本人の特性を深く理解し、療育的な専門的対応が必要です。

専門知識のない先生や親が試行錯誤していては、問題を大きくするだけです。

各区に、「ふれあい教室」を設け、教員免許を持った発達障害の知識のある先生の配置だけでなく、不登校や発達障害に詳しい専門のソーシャルスクールワーカーや臨床心理士などの相談員を置いていただき、学校や医療機関や引きこもりセンター等と連携をとりながら、子どもと親へのサポートをしてください。

子どもが行ってみようという気持ちになるよう、「ふれあい教室」は明るく開放的な公的機関に設けてください。

子どもが不登校になり始めたとき、親はわらにもすがる思いで、思い浮かぶところは全部たずねました。

地域福祉センターや社会福祉協議会にも相談しに行きました。

しかし、話を聞くだけで、どこを訪ねたらよいかや、どんな制度があるといった話は全くしていただけませんでした。

関係機関の一覧表やホームページなど、そこを見れば相談でき支援していただける機関が分かるようにしてください。

児童相談所や発達障害者支援センター、子ども療育センターに登校しぶりや不登校の窓口を作り、専門家の先生を配置していただき、学校と連携を取り、具体的な対策をアドバイスしてください。

また、最低区ごとに、区役所の中でかまいませんので、登校しぶりや不登校問題を相談できる専門家のいる窓口を作ってください。

早急に、お願いいします。    

発達障害児を持つ親として、今の学校に対して、素朴な疑問があります。

まず、「あいさつ運動」への疑問です。

広島市、もしかしたら広島県かもしれませんが、市を上げて小・中・高校であいさつ運動が展開されていますが、「あいさつが苦手」な子どもにとって、大きなプレッシャーになっています。

発達障害の特性の中には、何人かいるどの人に向かって、どこを見ながら、どんなタイミングの時にあいさつをすればよいのか分からないということがあります。

あいさつが嫌だからしないのではなく、どのようにしたらよいか分からないから、あいさつが出来ないのです。

発達障害の特性に対する療育や支援は行わず、あいさつだけを子どもに強要することはどうなのでしょうか?

そもそも、「あいさつ」を運動にして、取り組む必要があるのでしょうか?

挨拶は自発的に行うもので、「強要」されるものではないはずです。

あいさつ運動の趣旨についてお伺いします。

次に、「生活習慣の乱れが不登校につながる」という教育委員会の主張への疑問です。

今年も不登校の子が全国的だけでなく、中国地方でも、広島県でも増加しているという新聞記事に対して、広島市教育委員会は「家庭の生活習慣を指導したい。」とコメントされました。

学校でも、不登校について先生に相談すると、「生活習慣を整えてください。」と言われます。

発達障害を持つ子の多くは、本当にまじめで学校に行かなければならないと思っていますから、学校に行きたくないという気持ちを我慢して、頑張って通学し続けた末に、ある日突然不登校になるのです。

頭痛や腹痛など体に症状の現れる子や、無気力になって布団から出られない子など、不登校になった初期の症状はまちまちですが、先に生活習慣の乱れがあるのではありません。

学校に行けなくなった結果、昼夜が逆転したりゲームやネット三昧の生活になったりするのです。

教育委員会にまず取り組んでいただかなければならないことは、家庭に責任を押し付けるのではなく、子どもが学校に行きたくないと思うことや学校嫌いになる原因を明らかにし、学校の取り組みを改善してくださることではないでしょうか?

そのために、教育委員会の全員の先生方が、まず発達障害の特性と指導の仕方について、深く理解するための研修を行ってくださるよう強く要望いたします。

一般社団法人 クローバーの会